紹介

原作
原案・クリエイティブ統括:谷口悟朗、原作:SSF、キャラクターデザイン原案:コザキユースケ
あらすじ
「生きるのがツライ? なら逃げちゃえばいいんですよ」 ずっと先の未来。人間はそれまでの姿形だけでなく、獣人・サイボーグ・魔族など多様な姿を持つようになった。東京の街は、AIが管理する高い壁に囲まれた数多の地域「クラスタ」となり、自由な行き来をやめ、それぞれが独自の文化・常識を育んだ。人々は、自らが生まれたクラスタの常識を基準に幸せな人生を送る。 しかし、なかには自らのクラスタに適応できない者も現れる──。 そうした人々を、別のクラスタへと「逃がす」ことを生業にする者たちがいる。 「逃げたい人」たちから依頼を受け、あらゆる方法を駆使してAIの裏をかき、本来は不可能であるクラスタ間の移動を成し遂げる者たち──「逃がし屋」。 逃げて、逃げて、逃げまくる!! 逃げたい人をお手伝いする、5人の逃がし屋たちの物語──!
「エスタブライフ グレイトエスケープ」公式サイトより https://establife.tokyo
PV
スタッフ
監督:橋本裕之、シリーズ構成・脚本:賀東招二、アニメーションキャラクターデザイン:舛田裕美、コンセプトアート:富安健一郎、CGスーパーバイザー:坂間健太/関水大樹/上本雅之、美術監督:高橋佐知/島村大輔、色彩設計:野地弘納、音楽:藤澤慶昌、企画・プロデュース:スロウカーブ、制作会社:ポリゴン・ピクチュアズ
公式サイト

©SSF/エスタブライフ製作委員会
総評
はじめに
エスタブライフを全話視聴したので、感想を書いていこうと思います。久々の投稿になりますが、やっと今期2022年春アニメも続々と最終回を迎えていっているのでしばらくは投稿が増えそうです(笑)
感想
本作品。私は正直かなりハマった。3話を見る頃にはこの世界観にどっぷりとハマってしまっていた。毎話毎話が秒速で過ぎ去っていくが如く一瞬に感じられる作品であった。
とにかく、不思議な世界観の作品でしたが、回が進むにつれて世界観が少しずつ解き明かされていく感じも、SF好きとしてはワクワクさせてもらいました。今時こういう作品は流行らないと思いますが、刺さる人には確実に刺さる作品です。あと意外にギャグも冴えている(笑)ウルラとアルガはいい感じ(笑)3Dアニメだが、逆にそれがいい世界観をさらに醸し出していてとてもマッチしていた感じがしました。
一体本作品はどうしてこんなに魅力的なのか毎話毎話のストーリーはわりかし無茶苦茶です。そして、世界観の説明も少なく中々に背景を知る手立てがありません。がしかし、本作品には毎話毎話明確なテーマがあり、そのテーマに沿いながら不思議な世界観の中でエクア達逃がし屋が逃げたい人を逃していく作品だったのです。つまり本作品は肯定が全ての作品である。本作品のエンディングのタイトルは「0」です。実はニーチェの哲学を恐らく根底に置いているのだと感じます。本作品がすごいのはまさにここです。逃がし屋は逃げたい人をとにかくその気持ちを肯定し、逃げるサポートを行います。逃げる理由は人それぞれですが、皆逃げたい理由があります。しかしそれを主人公エクアは絶対に否定しません。ゼロつまり、ありのままの自分をニーチェは肯定します。それに至るまでにニヒリズムやら、ルサンチマンやら超人思想を得ていくわけですが、それに関しては本作品を見ればなんとなくニュアンスは伝わるような気がします。(ニーチェに関して気になる人は詳しく調べてみてください(笑))
とにかく、人間として成長し、肯定していく事の重要性を謳った作品だったと感じております。自分を肯定していくことはとても大切で自分自身が成長するための糧となります。そして逃げたいと考える心理もそれは成長するために必要な考え方です。
このエスタブライフそんな壮大な思想を感じさせない面白さとユーモアが溢れた作品なんです。谷口吾郎監督あっぱれです。なぜか惹かれる部分はまさにここにあったのだと感じました。とにかく面白い。3話見る頃にはハマる人はハマっていると思います。
まだ見ていない方は是非とも視聴してほしい作品です。
余談ですが、本作品銀河鉄道999に似ていると最初感じました(笑)それぞれの考えを持ったクラスタがあり、そこにはその考えから独自に繁栄した思想が集まって人々が過ごしている所です。もうこれが本当にSFの醍醐味なんだと私は思います。物凄く贅沢な作品でしたね(笑)
あと、パンツを穿いてはいけないお台場クラスタのフェレスさん物凄く可愛かったです。
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